生意気カノジョは素直になれない!!
準備が終わって、欠伸をしながら1階に降りると俺の母親のデカい声と いちかのキンキンと高い声が耳に入る。
「イチカちゃん、うちにお嫁さんにきちゃいなよー」
「えー、おばさん何言ってんの?」
「だって女の子いると凄く華やかだし」
「何それ!女の子だったら誰でもいーの?」
「そんな事ないよ、いちかちゃん話面白いし」
「あー、ユウ兄だったらなー」
なんて いちかの言葉の後には、母ちゃんと いちかのキャハハハという笑い声が響いたりと。リビングでは、うるせぇ女どもの会話が繰り広げられていた。
何で互いを褒め合ってるのか、ちっとも意味分かんねぇ。
「あ、遅いよー」
「すみませんねぇ!色々と!」
やっと俺の存在に気付いた いちかに視線を向けられて、"聞こえてんだよ!"と嫌味を遠回しにでも言ってみれば。
「やーだ、琉生いたの?」
なんて、母ちゃんまで一緒になって笑い者にされる事となった。