異世界から本物の聖女が召喚されたので、聖女見習いの幼女は不要のようです。 追放先でもふもふとパパに溺愛されているので、今更聖女になんてなりません!
聖女見習いの素質は下から数えた方が早いほどにないと言ってもよかったが、優秀な人材であればあるほど精神面が弱くガンウの期待には応えられず壊れてしまったのだ。
(異世界から召喚してきた女にもこれからさまざまな実験を行い、我らが理想の聖女に仕立て上げるつもりだったのに……!)
本格的な実験をするための準備をちんたらと進めていたせいで、すべてが水の泡になった。
「し、しかし……司祭様……。失ってしまったものは、元には戻りません……。手元にある駒だけで、どうにかしなければ……」
「我々に、何が残っていると言うのだ!」
「聖女様が、いるではないですか」
「――なんだと?」
ガンウは神官の告げた聖女なる人物が、自身の義娘であることに気づいて彼に聞き返す。
司祭のそばに控えていた男性は一瞬怯えの表情を見せたが、すぐに硬い表情で神殿の最高権力者に語りかけた。
「聖女見習いロルティが、聖女として覚醒したのは私ともにとっても僥倖でした。彼女を再びこの神殿に招き、祀り上げればよいのです」
「そんな簡単に物事が我々の思い通りにうまくいけば、苦労はしないだろう……!」
「――諦めるのですか」
「私の辞書に、そのような言葉は存在しない!」
長い年月をかけ、ガンウは願いを叶えるために尽力してきた。
やっと、手を伸ばせば届く距離まで舞台を整えたのだ。
ここで黙って引き下がれるわけがなかった。
(異世界から召喚してきた女にもこれからさまざまな実験を行い、我らが理想の聖女に仕立て上げるつもりだったのに……!)
本格的な実験をするための準備をちんたらと進めていたせいで、すべてが水の泡になった。
「し、しかし……司祭様……。失ってしまったものは、元には戻りません……。手元にある駒だけで、どうにかしなければ……」
「我々に、何が残っていると言うのだ!」
「聖女様が、いるではないですか」
「――なんだと?」
ガンウは神官の告げた聖女なる人物が、自身の義娘であることに気づいて彼に聞き返す。
司祭のそばに控えていた男性は一瞬怯えの表情を見せたが、すぐに硬い表情で神殿の最高権力者に語りかけた。
「聖女見習いロルティが、聖女として覚醒したのは私ともにとっても僥倖でした。彼女を再びこの神殿に招き、祀り上げればよいのです」
「そんな簡単に物事が我々の思い通りにうまくいけば、苦労はしないだろう……!」
「――諦めるのですか」
「私の辞書に、そのような言葉は存在しない!」
長い年月をかけ、ガンウは願いを叶えるために尽力してきた。
やっと、手を伸ばせば届く距離まで舞台を整えたのだ。
ここで黙って引き下がれるわけがなかった。