【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
 からっと明るく語るカタリーナだが、それが各国で使用する言語が異なる成り立ちとも言われている。
 今となっては、共通語も確立されているから、ブラックソーン国では共通語を使用する者が多い。
 とにかく、日誌を提出してすぐ帰ればいいものの、カタリーナは何かとライオネルにちょっかいを出してくるのだ。どこか、ユースタスに似ているところがあるのかもしれない。
 そう思いつつも、彼女が日誌を出しに来ない日があると、何があったのかと不安になったのも事実。
 それをイノンがやって来たときに尋ねれば、彼はおどおどした様子で、カタリーナは休みだと伝える。
 休みならば仕方ない。だが、なぜ休んでいるのかとか、今度はその原因が気になった。
 とにかく、カタリーナがやってくる夕方のほんの少しの時間が、悔しいことにライオネルにとっても楽しみになっていたのだ。
 休み明けカタリーナが日誌を提出して帰ったあと、彼女の書いた日誌を初めから読み直すことにした。彼女が来たばかりの頃は、いや、他の者の日誌もそうだが、必要事項さえ書いてあれば、中身について言及することはない。
 カタリーナの日誌は、どのページも手抜きされることなく事細かに書かれている。
 そして彼女が言うように、これをひととおり読めば、簡単な古代文字が理解できるようになっていた。
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