【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
「なんだ? これは……材料を切ってばかりだな」
「そうだ。たいていの料理は、材料を切ったあとは煮込むなり焼くなりする。それが、この内容は材料を切って終わりだ」
「それでは、料理になりませんよね」
 アンヌッカもう~んと唸りながらも、この魔導書に出てきた材料だけを書き出し始める。いろんな材料が使われているように見えるが、書き出してみれば種類は十数個程度であった。
「お肉と根野菜をここで切って、その次に卵と牛乳。見れば見るほど、不味そうな料理ですね」
「ん? リーナ、もう少しそれを書き出してくれないか?」
 ユースタスには何かピンとくるものがあったようだ。
「え、と。材料を書き出すでいいんですか?」
「あぁ。できればその材料の大きさを、こう丸の大きさで表現してほしい。それから、あとはどのタイミングで切っているかとか……他にもすりつぶすもあったか?」
「ありますね……えぇと……」
 アンヌッカは言われたとおりに読み解いた魔導書の中身を書き出していく。
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