海軍特異対策室
「おぉ、俺と同じ名前だな。俺も幸太郎だ、尾形幸太郎よろしくな」

歯を見せて笑うとキラリと光白い歯が眩しい…。

「それで、今日は何処においきで?」

「大湊に行って欲しい」

「了解、準備してくるからまってろ」

そう言っては再び格納庫へと、なんと言うかここまで職権乱用が横行しているのであれば通常だったら処罰対象なのだが、ココが特殊だからなのか何のお咎めもなし。

軽くウロウロと周辺を見回っていると格納庫から大型機が姿を現した。

「九六陸攻だ…」

緑の機体に赤丸、初めて見る陸上攻撃機に思わず見惚れた。

「初めて見るのか?」

機体から降りてきた尾形さんが隣に立った。

「はい、厚木にも大型機はあるのですが銀河ですので」

「爆撃機の方か、まぁ一式陸攻の旧型だがここでは現役だよ」

「ほら、無駄話は後で。尾形、早く出してくれ」

パンパン、と手を少尉が手を叩き会話が断たれては尾形さんはいそいそと準備をし始める。

操縦するのは尾形さん、そして副操縦士に偵察手と通信士、そして僕ら3人の計7名。

大きなプロペラの音共に大きな機体は空へと飛び立つ、普段は地上から空を仰ぎみるだけだったが今は地上を見下ろしている。

「どうだ?見下ろす地上は?」

「すごいです!町が石ころみたい…」

小さい頃はパイロットになるのが夢だった、でも試験に落ち整備士となる道を選んだ。今、その夢が叶った…。
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