【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「みんな元気そうね」
「平民たちは元気ですね。地方がどうなっているかはわかりませんが……」
「そう。地方の人たちも元気だと良いわね」
楽し気に走り回る子どもたち。それを見守っている親や兄弟。なにかを話している人たち。
知らなかった。こんなに笑顔で溢れている王都だったとは。
「陛下の努力のたまものですね」
「陛下というよりは、臣下の人たちでしょうか。有能な方々ががんばっていらっしゃいます」
肩をすくめて話すクロエに、わたくしは陛下の顔を思い出して小さく息を吐いた。
わたくしとマティス殿下の婚約を決めたのはお父さまと陛下。
なぜそんなことを決めたのかわからないけれど……そもそも、陛下はわたくしが本当の公爵令嬢ではないことを、ご存知なのかしら?
「雑貨はお好きですか?」
「雑貨? ……あまり、見たことがありません」
「それなら、女性が好きそうな雑貨店を見つけたので、行ってみませんか?」
「詳しいのですね……」
ブレンさまが自作のパンフレットを広げて、「ここなんですが」と教えてくれた。本当によくできている。彼は絵の才能もあるのよねぇ……とぼんやり思っていると、ぐっと腕を引かれた。
「きゃっ」
「すまない、人にぶつかりそうだったから」
「平民たちは元気ですね。地方がどうなっているかはわかりませんが……」
「そう。地方の人たちも元気だと良いわね」
楽し気に走り回る子どもたち。それを見守っている親や兄弟。なにかを話している人たち。
知らなかった。こんなに笑顔で溢れている王都だったとは。
「陛下の努力のたまものですね」
「陛下というよりは、臣下の人たちでしょうか。有能な方々ががんばっていらっしゃいます」
肩をすくめて話すクロエに、わたくしは陛下の顔を思い出して小さく息を吐いた。
わたくしとマティス殿下の婚約を決めたのはお父さまと陛下。
なぜそんなことを決めたのかわからないけれど……そもそも、陛下はわたくしが本当の公爵令嬢ではないことを、ご存知なのかしら?
「雑貨はお好きですか?」
「雑貨? ……あまり、見たことがありません」
「それなら、女性が好きそうな雑貨店を見つけたので、行ってみませんか?」
「詳しいのですね……」
ブレンさまが自作のパンフレットを広げて、「ここなんですが」と教えてくれた。本当によくできている。彼は絵の才能もあるのよねぇ……とぼんやり思っていると、ぐっと腕を引かれた。
「きゃっ」
「すまない、人にぶつかりそうだったから」