【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
そうだとしたら、頭が痛いわ。
「リンブルグは、ずっとそうしていたのですか?」
気になったのか、クロエが尋ねた。レグルスさまがこくりとうなずくのを見て、目を大きく見開く。そして、考えるように顎に指をかけて目を伏せた。
すぐに考えるのをやめるように首を左右に振り、コーヒーを飲む。
「ちなみに、リンブルグではどのようなデートをするのですか?」
にっこりと微笑んで首を傾げてみせるクロエに、わたくしはカフェオレを口にする。甘さの中にほろ苦さがあって美味しい。
「そうだなぁ。舞台を見たり祭りに行ったり、船で旅行したり?」
「それは……観光、なのでは……?」
「まぁ、見て楽しんでもらうのが一番だから」
「リンブルグを知って、好きになってくれると嬉しいですね。クロエさんは僕とデートしますか?」
ぎょっとしたようにクロエが目を見開き、頬を赤く染めた。
「か、からかわないでください……!」
「え、本気ですけど……?」
あ、クロエが顔を隠しちゃった。きっと彼女はずっと勉強をがんばってきたのよね。
もしかしたら、クロエにとってこれが『初デート』だったのかもしれない。
そして、ナチュラルにクロエを口説くブレンさま。やるわね。なんて、そんなことを考えてしまった。
でも、そのおかげで一気に気が抜けちゃったわ。
さっきまで結構真面目に考えていたのに、こういうふうに気が楽になるのって、なんだか良いわねぇ。
「リンブルグは、ずっとそうしていたのですか?」
気になったのか、クロエが尋ねた。レグルスさまがこくりとうなずくのを見て、目を大きく見開く。そして、考えるように顎に指をかけて目を伏せた。
すぐに考えるのをやめるように首を左右に振り、コーヒーを飲む。
「ちなみに、リンブルグではどのようなデートをするのですか?」
にっこりと微笑んで首を傾げてみせるクロエに、わたくしはカフェオレを口にする。甘さの中にほろ苦さがあって美味しい。
「そうだなぁ。舞台を見たり祭りに行ったり、船で旅行したり?」
「それは……観光、なのでは……?」
「まぁ、見て楽しんでもらうのが一番だから」
「リンブルグを知って、好きになってくれると嬉しいですね。クロエさんは僕とデートしますか?」
ぎょっとしたようにクロエが目を見開き、頬を赤く染めた。
「か、からかわないでください……!」
「え、本気ですけど……?」
あ、クロエが顔を隠しちゃった。きっと彼女はずっと勉強をがんばってきたのよね。
もしかしたら、クロエにとってこれが『初デート』だったのかもしれない。
そして、ナチュラルにクロエを口説くブレンさま。やるわね。なんて、そんなことを考えてしまった。
でも、そのおかげで一気に気が抜けちゃったわ。
さっきまで結構真面目に考えていたのに、こういうふうに気が楽になるのって、なんだか良いわねぇ。