すべての想いは君とふたりで

夕方になると、寝室で片付けをしていたわたしに「花さん。」と律樹さんが声を掛けに来た。

「そろそろ、夕飯の時間ですけど。」

律樹さんの言葉に壁掛け時計を見ると、時刻は18時05分を指していた。

「あぁ、そろそろ準備しないといけませんね。」

わたしがそう言うと、律樹さんは「今日の夕飯は何ですか?」と訊いてきた。

その言葉に違和感をおぼえるわたし。

もしかして、律樹さん、、、家事は女の仕事と教えられて育ってきてるタイプか?

「律樹さん、もしかしてなんですけど、、、家事は女の仕事だと思ってます?」
「はい、違うんですか?我が家では、家事は全て母がやっていました。専業主婦だったので。」

律樹さんの言葉にやっぱり、、、と納得してしまった。

しかし、わたしは仕事が決まらないまま高校を卒業してしまった為、専業主婦みたいなようなものだ。

就活をしようとしていたわたしを「卒業してからでも職探しすればいいんじゃないか?」と言っていた父の言葉は、こうゆうことだったのかと、今になって気付いたのだった。

「今、ご飯作りますね。」

大体部屋の片付けが終わったわたしは、ご飯を炊き、冷蔵庫の中身と相談をし、簡単に肉野菜炒めと玉子と玉ねぎの味噌汁を作ることにした。

その間、ソファーに座り、ニュース番組を見ている律樹さん。

わたしは、これからこの人と上手く生活していけるのだろうか。

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