すべての想いは君とふたりで
「律樹さん、ご飯出来ましたよ。」
ニュース番組を見ていた律樹さんに声を掛けると、律樹さんはテレビを消し、食卓へとやって来た。
「大した料理じゃなくて申し訳ないですが、肉野菜炒めと味噌汁です。」
「いえ、作っていただけるだけで有り難いです。」
律樹さんはそう言うと、椅子に座り、わたしも一緒に食卓についた。
「いただきます。」
手を合わせてそう言う律樹さんは、まず味噌汁が入ったお椀を手に取った。
「これは、何の味噌汁ですか?」
「玉子と玉ねぎの味噌汁です。わたし好きなんですよね。」
「実家では、出たことがなかったので。いただきます。」
そう言い、味噌汁に口をつける律樹さん。
すると、目を見開き、味噌汁を見つめると「美味しい!」と言ってくれた。
「本当ですか?良かった。」
「花さんは、料理がお上手なんですね。」
「そんなことないですよ。でも、褒めていただいて嬉しいです。ありがとうございます。」
律樹さんは、出した料理を一粒残さず食べてくれ、「ご馳走でした。」と手を合わせた。
「お粗末さまでした。次は、お風呂ですよね。今、沸かしますね。」
わたしはそう言うと、食べ終わった食器を下げてから、お風呂を沸かしに行った。