距離感ゼロ 〜副社長と私の恋の攻防戦〜
クリスマスケーキを食べると交代でシャワーを浴び、ルームサービスで頼んだシャンパンとフルーツを味わった。

他愛もない話をしながら、芹奈はふと考える。

(私、副社長のこと好きなのかな?)

己の心に問いかけてみた。

こんなふうに一緒に過ごせて嬉しい。
抱きしめられて、キュッと心が切なく痛んだ。
好きだよって言われて……、私も、と心の中で呟いた。

(やっぱり、好きなんだよね?私も副社長のこと)

そう自覚した途端、一気に顔が熱くなってきた。

(どうしよう。恥ずかしくて言えないよ、そんなこと)

想像しただけで頭に血がのぼりそうになる。

「どうかした?もしかして、酔った?」

そう言って、翔は心配そうに顔を覗き込んで
きた。
芹奈は慌てて頬を両手で押さえる。

「そ、そうかも。ちょっと身体が火照って……」
「じゃあもう休んだ方がいい。ほら、ベッドに入って」
「はい」

芹奈はバスローブのままベッドに横になる。

「おやすみ。良い夢を」
「おやすみなさい、副社長」

照れたように微笑むと、芹奈はそのままスーッと眠りに落ちた。
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