落ちこぼれ悪魔の扱い方
しかしその疑問は、すぐに解消された。

というのも与崎と他数人の悪魔は、明らかに他の悪魔と待遇が違ったからだ。


彼らに共通することは、男性であることと、痩せてひょろっとした体型であること。


与崎と彼らは、しょっちゅう一人ずつ個別に呼び出された。

どこか薄暗い、怪しい雰囲気のする狭い部屋。

男はそこに与崎を呼び出すと、まずお酌をさせる。

それから粘っこい視線で与崎の全身を舐め回すように見ながら、美味そうに酒を飲むのだった。


与崎にはその時間が苦痛で堪らなかった。

なんで、俺がこんな変態の酒の肴にされなきゃいけないんだ。

気持ち悪い。


個室から解放されて再び大部屋に戻されると、枷を付けられているのになぜか心地よい解放感に襲われた。

それほどまでに、あの男の存在は与崎の中で脅威になっていたのだった。


夜、消灯時間を過ぎた暗い部屋で、与崎は独り唇を噛みしめた。


いつになったら解放されるのだろう。


この部屋から。

そして、この仕事から。


部屋を支配する沈黙の中に溶け込むため、与崎は出かかっていたため息を何とか飲み下した。


< 259 / 325 >

この作品をシェア

pagetop