『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!


(さて、これで追いやすくなったわ)

 一方、キャロラインは得意げな様子で部屋を後にしていた。
 今日は敢えて負けてあげた。でも、それは目的があったから。予算の動向を探るためなのだ。不透明な、金銭の行方を。

(わたくしの楽しいお異世界ライフのためにも、お屋敷を守りますわよ〜!)

 明後日は、子供たちのお茶会だ。
 ピカピカの綺麗な服の二人を想像すると、彼女は自然と顔がほころんだ。

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