『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!
「あれがハーバート公爵夫人? とんでもない悪女らしいわ」
「つい先日まで王太子殿下に夢中だったのにね」
「継子たちをいびっているって、さっきバーバラ夫人が言っていたわ」
「パーティー荒らしが来たぞ! 全員、フォーメーション特A!!」
この場にいるはずのないキャロライン・ハーバート夫人の姿をみとめて、会場はざわざわと急激に騒がしくなった。特に大人たちは、穏やかではない雰囲気だ。
そんな中、キャロラインは周囲の騒音など気にも留めず、にこやかに双子と会話を続ける。
「お子たち〜! お継母様が面白いものを見せてあげましょう〜! ――ほら、皆もいらっしゃい!」
キャロラインが手招きすると、チラチラとこちらを見ていた貴族の子供たちが遠慮がちに近付いて来た。
「なにがはじまるんだろう?」
いつの間にかレックスの涙も乾いて、興味津々に継母を見上げている。
「ふんっ。どうせつまらないことよ? ばかばかしい!」
ロレッタはそう言いつつも、少しだけ顔をきらめかせていた。
今日は、いつものお茶会と明らかに違う。
キラキラな予感がする。