それらすべてが愛になる
コンシェルジュが洸の部屋へ清流が到着したことを連絡している間、清流は改めてホールを見回してみる。
一通りの説明を聞きながらまるでホテルかそれ以上の充実ぶりに、とんでもない別世界に来てしまったような、地に足がつかない心地がした。
「このまま上がってきて良いそうです。部屋も鍵を使って入るようにと」
「はい、分かりました」
清流は丁寧に説明してくれたコンシェルジュに会釈をして、居住者エリアに入るために、扉の前の操作盤にキーをかざす。
キーの受信機に反応して扉が開きエレベーターホールを進むと、三基の内の一基のエレベーターの扉が待ち構えていたかのように開く。
清流はまるでゲームのステージを一つ一つクリアしていくような気分で乗り込むと、自動で最上階の七階の文字盤が光った。
「すごい、本当にどこにも触らなくてもいいんだ」
これなら両手が塞がっていても鍵を探す必要がなくて便利だ。試しに他の階を押してみても反応しない。当たり前のことに感心してしまう。
そうこうしているうちに七階に到着した。
エレベーターが開くとすぐに七○一号室の表示が見えて、他の号室は見当たらない。
「えっ…七階って一部屋しかないの?」
清流は驚きながらもキーをドアの操作盤にかざすと、ガチャンと解錠音が聞こえた。ドアノブに手を掛けるも、ほんの一瞬躊躇う。
足を踏み入れたら、ここでの暮らしが始まる。
もう引き返せない。
一度大きく息を吸って、ゆっくりとドアを引いた。
一通りの説明を聞きながらまるでホテルかそれ以上の充実ぶりに、とんでもない別世界に来てしまったような、地に足がつかない心地がした。
「このまま上がってきて良いそうです。部屋も鍵を使って入るようにと」
「はい、分かりました」
清流は丁寧に説明してくれたコンシェルジュに会釈をして、居住者エリアに入るために、扉の前の操作盤にキーをかざす。
キーの受信機に反応して扉が開きエレベーターホールを進むと、三基の内の一基のエレベーターの扉が待ち構えていたかのように開く。
清流はまるでゲームのステージを一つ一つクリアしていくような気分で乗り込むと、自動で最上階の七階の文字盤が光った。
「すごい、本当にどこにも触らなくてもいいんだ」
これなら両手が塞がっていても鍵を探す必要がなくて便利だ。試しに他の階を押してみても反応しない。当たり前のことに感心してしまう。
そうこうしているうちに七階に到着した。
エレベーターが開くとすぐに七○一号室の表示が見えて、他の号室は見当たらない。
「えっ…七階って一部屋しかないの?」
清流は驚きながらもキーをドアの操作盤にかざすと、ガチャンと解錠音が聞こえた。ドアノブに手を掛けるも、ほんの一瞬躊躇う。
足を踏み入れたら、ここでの暮らしが始まる。
もう引き返せない。
一度大きく息を吸って、ゆっくりとドアを引いた。