虹橋の先へ
「あぁぁ~っっ、もう……!!分かったよ!ついてきて!」
父親譲りのサラサラの髪をぐしゃぐしゃに掻き、ライリーが唸る。
「ダメよ、ライリーに何かあったら……」
「オーリー、さっき自分は何て言ったのさ。僕だって、道だけ教えるなんて器用なことはできるもんか」
そうは言うが、ライリーと自分とでは年齢が大分違う。
立場云々ではなく、ここは年長者として彼を危ない目に遭わせられない。
「ここまできたら連帯責任、でしょ。オーリー一人になんかできないよ。一応、僕だって男なんだからね」
噛みつくように言ったくせに、すぐに照れたのだろう。
カアッと頬に赤みが差すのが可愛くて、でも、どうにかにんまりするのを我慢する。
「頼もしいわ。でも、何かあればすぐに逃げて。それは恥ずかしいことではなくて、私の望む未来を守る為よ」
「……けど……」
ライリーは唇を尖らせたが、そこは譲れない。
彼は間違いなく、ロイの「守りたいもの」であり「守るべきもの」のひとりだ。
(……約束したんですもの。ね、叔父様)
ライリーの台詞が、なぜか胸を打って止まない。
まるで、いつか遠い日のどこかで、似たような言葉を耳にしたみたいに。