虹橋の先へ
「ニール様……オリヴィア王女……」
何度か反芻した後、慌てて伏せる二人のもとへオリヴィアも跪いた。
「お二人ともやめてください……!隠していたことをお詫びしなくてはならないのは、私の方です。それにどうか、これからもさっきみたいにオーリーと呼んで。我儘かもしれないけれど、また来てねって言ってほしいんです。ここが、出会った皆が大好きだから」
もう宿屋の娘ではいられないけれど、これからも彼らにとってただのオーリーでいたいのだ。
いろんなものを見せてくれて、いろんな感情を芽生えさせてくれた恩人たちが地面に伏せているのなんか見たくない。
「どうか立って。私はまだ未熟者だし、ここは俯いているような場所じゃないんだ。ほら」
落ち着きを取り戻したことに安心したのか、鳥たちが枝に留まり始める。
どこからかひょっこり顔を出した子リスに、ニールの黒目はいっそう温かくなる。
「誰もが上を向いていい場所だ。それを増やしていかなくては」