幽霊鬼ごっこ
凍りついてしまって返事ができなかった。
男の子がそう言うからには、本当に地獄につれて行かれてしまうんだろう。

もう二度と戻って来られないということだ。
「水中じゃ走るのは不利だな。ふたりとも泳げるか?」

「私は泳げるよ。直人は?」
聞くと直人は青ざめていた。

誰よりも力の強い直人はその分水泳が苦手だったのだ。
「俺は自信がない。だけどやるしかねぇし、ふたりには迷惑かけねぇようにするから」

「そんな、迷惑だなんて」
3人で力を合わせて逃げ切ることができるはずだ。

そう言おうとした時だった。
突然プールの中に巨大な赤鬼が出現したのだ。

水が左右に大きく揺れて、足元がおぼつかなくなる。
「鬼は引き続き赤鬼さんにしてもらうよ」
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