日陰令嬢は常に姿を消して生活したい~あれ?私って転生者?陰から皆さんをお守りいたします。

 アーサー殿下とリリーナ嬢との婚姻まで二週間を切っていた夜のこと、ドンッという大きな音と共に地盤が振動し、地面が揺れた。

 何事?!

 私は窓に近づき外を見ると、王城から煙が上がっていた。

 ウソでしょう。

 私は窓に張り付き、ゴクリと唾を飲み込んだ。その時、扉をノックせずにライナー様が入って来た。

「失礼する。アメリア大丈夫か?」

「ええ、私は大丈夫ですがお城が……」

 私がそう言って窓に視線を移すと、ライナー様が青ざめた。

「俺はすぐに城に向かう。アメリアは部屋から出るな。良いな?」

「…………」

 しかし私は答えない。

「アメリア?」

 自分の名を呼ばれた私は、一呼吸おいてからライナー様を見た。

「ライナー様、黙って私の後について来て頂けますか?」

「どういうことだ?」

「来れば分かります」

 私はライナー様の腕を掴み、廊下を早足で歩き出した。

「シャルルいるわね?」

「はっ!こちらに」

「状況は?」

「王城に何者かが侵入、人数は30名ほど、リリーナ嬢の部屋へと向かっていると推測されます」

 私はシャルルの話を聞きながら地下通路の扉を開いた。

「何だこの扉は?!」




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