日陰令嬢は常に姿を消して生活したい~あれ?私って転生者?陰から皆さんをお守りいたします。

 ライナー様が驚きの声を上げているがそれを無視して、私はライナー様を抱き上げた。

「ちょっ……アメリア何をする」

「緊急事態です。少々我慢して下さい」

 私はライナー様をお姫様抱っこすると扉の中へと入った。そこに床などはなく、ただ下へと落下していくのみ。体に感じる浮遊感に、ライナー様の口から悲鳴が漏れる。

「うわあぁぁぁぁーー!!」

 私はライナー様をお姫様抱っこしたまま、上手く着地すると、ふーっと息を吐き出した。ライナー様を見ると震えながら必死に私に抱きついていた。緊急事態だというのに、ライナー様の情けない姿が可愛いくて頬が緩んでしまう。できの悪い子ほど可愛いとはよく言った物ね。私はライナー様の背中をポンポンと叩くと、ライナー様が涙目でこちらを見てきた。

「アメリアーああぁぁーー……」

 今にも泣き出しそうな状態である。ふふふっと心の中で微笑んでから、表情を引き締める。

「ライナー様、申し訳ありませんが時間がありません。こちらに」

 私はライナー様を降ろすと、先導して歩き出す。その間に髪をポニーテールに結びながら、影の黒装束に着替えた。一瞬の出来事にライナー様が目を白黒させていて、言葉も出ないと言った様子だ。

「シャルル、ライズ、カテリーナ、ボイスン!」

「はっ!ボス、ここに」

「これから王城に向かいます。守るのはリリーナ嬢。死んでも守り抜け!」

「「「「はっ!」」」」



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