Summer Love
俺が「純奈のご両親」を「轢き殺し」てしまった張本人なんだよ。
それは………教師と生徒だった頃に俺は一番気付いて、身を寄せて償っていかねばならなかったのに、俺は何一つとして出来なかった。
それは、教師として「失格」なんだよ。
だからもうーーー。
「俺は、今日もって責任を持って教師を辞めよう………」
それは、いつか純奈が人を遠ざけるためにやった手法に似ていて。
これから出会うであろう、生徒達に傷を与えないようにするための、優しい愛。
いつかの遠い同僚が言っていた。
「愛って言うのは、そばにいることだけが愛じゃない。愛する人から、離れる事も愛なんだよ」
そう、記憶が反芻し。
涙が溢れたが、もう遅い。
俺はその夜、無言でホテルを出て行方をくらましたんだ。
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