Summer Love
第二章

悲しい過去


多分俺は、夢を見ているんだと思う。


だって俺は、水中を浮いており酸素がないのに苦しくないからだ。


その水中の中には、綺羅びやかな星々が宙に浮いており何かをささやきあっている。



その囁きを聞いた瞬間。




居ても立っても居られない、苦しい圧迫感に駆られて俺は水中を出る。




地に足をつけた先には、深い森に彷徨う羽目に。



「森だらけだな………」



苦言を呈していたら、目の前に真っ白なウサギがうつぶせになって倒れている。



縫い目が見えたゆえ、30センチ以上はあるからぬいぐるみだろう。




ーーーおかしい………。



ふと直感がそう語りかけた。




理由は定かではない。



うさぎの首がぐるっと90度曲がる。


息をのみ込み、後ずさった俺。


不気味な音を立てて、ニンマリと笑った。



「君が殺したんだよ?」



「………どうゆうことだ?」



「どうして、「オカシイ」と思ったのかもう一度考えてご覧」


澄んだような子どもの声が、逆に恐怖度を増している。


何だか身の毛がよだったが、ぬいぐるみの言葉に反応してしまう。



考えが止まらないのだ。



「お前には、血がついてないんだ………他にお前の付き添いがいたはずだ………」



「「ツキソイ」って、誰のこと?」




ふと、目線を上に上げる。



倒れていたんだ。



うつ伏せに。



左側がスーツを着た男。



右側が、白いスーツを着た女。



二人とも頭から、ペンキを塗りたくったような鮮血を垂れ流してる。



「後ろの2人みたいに……服に血がついてないのはおかしいだろ?」

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