Summer Love

おばあちゃんは黙ったが、1秒後。



「真実が、いつもーーー優しい現実とは限らないのよ?」



その表情はまるでさっきの后ではなく、山に捨てられた絶望した老婆に見えたのは私だけだろう。




「私………おばあちゃんから、卒業するよ………。修先生にも。そしたら、嫌がらせしないのよね?」




おばあちゃんは黙り込んだ。



沈黙は、きっと答えなんだろう。




「最後まで………ずるいよおばあちゃんは。それでも………真実を言ってくれないなんてっ!!!さようなら!!!」




私は部屋から飛び出して、夕焼けの外へと飛び出した。

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