Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
挨拶
夜、香苗が仕事から帰ると桔平が夕食を作っていた。
「おかえり〜」
「ただいま、いい匂い、仕事は?」
「今日は爽平も久しぶりの全オフだったから午前中だけ仕事してきた」
着替えをして化粧を落としていると香苗は大きなため息をついた。
「どうした?」
「んー、本番終わってから上司に結婚の話をしたの」
クレンジングで頬をマッサージしながら拭き取っていく。
「あー、話したのか、あまりいい感じじゃなかった?」
「結婚に関してはそこまでは…」
「じゃあ、よかったんじゃないの?」
「子供はちょっと…みたいな雰囲気を感じたの、ほら、今は色んなハラスメントがあるじゃない?」
「あー、なるほど…香苗は子供は欲しい?」
「そりゃあ欲しいよ、でもこればっかりは授かりものでしょ?えっ、桔平は子供嫌いとか?」
「そんな訳ないじゃん、真綾のオムツ替えだって爽平と喧嘩になるくらい可愛がったよ(笑)」
「あー、びっくりした」
桔平は1度料理の手を止め、香苗の側に座った。
「俺らが幸せになるために結婚するんだぜ、そんな不安になるなよ」
桔平は香苗を後ろから抱きしめた。
香苗は人気アナウンサーだし後輩指導もしていかなければならない立場になってきている。
局としてもすぐに妊娠出産となると大変だから喜んでくれなかったのかな…
「まずはさ、お互いの両親に会う事を考えようよ、なっ」
「ありがとう、いつも桔平に元気をもらってる(笑)」