Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
「電話で聞いた、全席埋めるのはやめよう、運営の方は桔平にまかすよ」

車で到着すると怜央が先に着いていた。

「爽平さん、熱って大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないから怜央を呼んだんだ」
「初めてですね、熱出したの」

ちょっと怜央は笑っていた。

「行こう」

爽平が2人を引き連れて現場に入る。

桔平が説明をしてメイク室に行くと若いモデルが入ってきた。

「お願いしまーす」

新雑誌でモデルが食事をしている所を撮影すると聞いている。

「おはようございます」と爽平には聞きなれた声がした。

「日茉莉(ひまり)?」
「爽平、久しぶり」

駆け足で近づいてくる。

「ちょっと待て、風邪ひいてるから近づくな」
「珍しいね(笑)」
「おい、その衣装は?」
爽平は見たことがあったのだ。
「もう1人来るからその人の衣装よ」
「聞いてないぞ、それより何でここに」
「私、フリーになったの、この新しい雑誌でさっそく使ってもらえる事になって」
「僕を指名してきたのは日茉莉?」
「まさか、まだそんな選べる立場じゃないよ」
「この衣装は南さんじゃないか?」
「そうよ、よくわかったわね」

おかしいと思ったんだよな新雑誌で僕を指名って、でも業界に詳しい人なら有り得るし有難く引き受けたけど…

「桔平!車のキー」
「どうした」

スタッフと話していた桔平がやってきた。

「もう1人いる、南さんだ、店に取りに帰らなきゃ」
「俺が運転するよ、危ないだろ」
「じゃあタクシーで…」

爽平はスマホを出した。

「私が運転しようか?車で来てるし」
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