Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
「ただいまー」

怜央の家の玄関を開けると真綾は叫んだ。

「静かに…」
「はい」

牛丼からの帰りにコンビニに寄ってお酒とつまみと歯ブラシを真綾は買っていた。

明日は月曜日で怜央は全オフということで真綾のやけ酒に付き合うことにした。

畳の上でおつまみを広げ、缶ビールをプシュっと開けると乾杯と缶を合わせた。

「あー、久しぶりに遊んだ」
「本当?」
「あぁ、そもそも休みがあまりないしフリーだからこそ仕事は不規則だからな」
「ちゃんと桔平にぃに休みもらってよ」

「充分だよ、1日1件とかならそんなに負担はない、店のスタッフの方が一日中施術してるからハードだよ…でもやっぱり数をこなすのって勉強になるんだよな」
「そうだね」

あっという間に2人は2本目の缶ビールを開けていた。

「やばっ、久しぶりで酔いそう」
「普段は飲まないの?」
「仕事があったら絶対飲まない、匂いが残るのが失礼だから…」

少し眠そうになっている怜央を見て可愛いなんて真綾は思ってしまった。

「怜央さんは彼女とかは?」
「しばらくいねぇ…もう予定とか合わすのめんどくて、まだ勉強する事がたくさんある」
「そうなんだ、大変だね」

「大変だけど…雑誌にヘアメイクとして名前が初めて載った時は嬉しかった、だからやりがいもある」
「それは爽平にぃも言ってた」

しばらくすると怜央は折りたたんでいた布団を広げた。

「使っていいよ」
「えっ、だめだよ、怜央さんが風邪ひいちゃう、これ布団大きいから一緒にゴロンしよう」

「えー、大丈夫だから」

結局真綾に押し切られ布団の端に背中を向けて2人は横になった。
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