Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
「今日1回じゃ、修復は無理だよ」
「うん」
「今は夏休み?」
「うん」
真綾は恥ずかしくて下をずっと向いていた。
「顔上げて」
「やだ」
怜央はため息をついて自分の椅子に足を組んで座った。

「言うことを聞かない猫だなぁ」
「だって、距離取ったじゃん!ミス日本になってびっくりさそうと思ってたのに」

「じゃあ、爽平さんに頼まれた俺はどうすればいいのさ」
「頼む予定ではなかったの、でも爽平にぃが頼めって言ったの、私は嫌だったのに」
「ん?何を言ってるんだ、俺はカットとトリートメントを頼まれたんだろ?」

真綾は首を横に振り、ミス日本のファイナリスト審査までの1ヶ月でヘアメイクと着付けを教わりたい事を話した。

「なるほど、爽平さんがやるなら俺がやらない選択肢はないな」

「えっ、本当?でも予定合わすのめんどいんでしょ?」
「まあ、そうだけど」
「今度はないんでしょ?」
「悪かった、遠ざけることを言ったのはごめん、だけど俺は振ってない」

そう言うと怜央はスマホのLINEのQRコードを画面に出した。

「ふふっ」
真綾はポケットからスマホを出して連絡が取れるようになった。

「もう、あんな泣き方はするな、心配になる」

怜央は椅子から立って真綾を引き寄せた。

「どうしてだろうね」
「さあ、どうしてかな」

怜央は真綾の頬をコスコスとなぞった。

「気持ちいい」
真綾は怜央に腕をまわし、「ニャオ」と上を向いて笑った。

「どうやら俺は猫に弱いみたいだ…」

指を顎に添えて真綾の口唇にキスを落とした。

角度を変えて何回も何回も…
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