Secret Love 〜カリスマ美容師は幼なじみの年下アイドルを溺愛する〜
シャワーを終えて上に上がってくると真綾の姿がない。

あれ?いない、帰った?
スマホを鳴らしてみるとテーブルの下から音がする。
ロフトの階段も上がってみた。

玄関の音がして真綾が上がってきた。

「ん?どうしたの?」
「こっちのセリフだよ」
「飲み物買ってきたの」
「電話したし」
「ごめん」
「かくれんぼしてるかと…」

「何でよ(笑)こんなデカイ女隠れるとこはないよ」
「そうだな」
「うー、ちょっとくらい否定してよ」
「いや、無理だし、何でかくれんぼなんて口にしたんだろ、暑さのせいかな」

「はい、水分補給」
「サンキュー」

2人はテーブルに座った。

いただきますと手を合わせた。

「だし巻き玉子食いたかった」
「ふふっ、食べてー」
「美味い」

「ねぇ、朝定食はいつかは連れて行ってくれるの?」
「…行きたい?」
「駄目?」
「考えとく」
「ホントに?」
「あぁ」

「あのさ、私が作る朝定食は食べてくれる事は…あるのかな…」

真綾が恐る恐る聞くと怜央の箸が止まった。
「ふっ、さあな…」

これも重いのかな……はっきりしてくれない、キスしたのにな…

「ご馳走様、美味かった」

ロフトに上がり何か準備をしているようで、終わったらこっちに来てと言われたので急いで食べた。
畳の上には浴衣が置いてあった。

「えっ、この浴衣どうしたの?」

「買った、会社の経費でマネキンとか浴衣1式買ったんだ、でも170cmはTLサイズっていうのじゃないと合わないんだ」

「これは経費じゃないよね、怜央さんが出したよね」
怜央は目をそらせた。
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