キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
じゃあ、彼と話しているのは私……?なんで、なんで私が……。


だって、理人くんと出会ったのは高校で、つい最近で……なのに、どうしてこんなに寂しい感覚がするの?


だんだんと視界がぼやけて、その記憶で頭がいっぱいになっていく中で、理人くんの心配そうにする顔はよくわかる。

辺りもザワザワし始めて、そのまま私は意識を手放した。




次に目を覚ますと……ピンク色のカーテンに囲われた、寝心地の悪いベッドの上にいた。

ここはおそらく保健室だ。

まだ身体を持ち上げることはできない。



「……!玲奈!」


カーテンがシャッと開いて、入ってきた理人くんの顔を見て少し安心した。



「よかった、目が覚めたんだね。気分はどう?」

「ちょっと頭が痛いけど、大丈夫です……」

「そっか、ひとまずよかった」


ため息をつきながら、一安心したような理人くん。

迷惑かけちゃったな……だけど、理人くんと一緒の時でよかった。


誰か知ってる人がいてくれないと、倒れるのは不安だし。


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