キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
それから、車に揺られて私たちはお屋敷へと帰っていく。
「理人、くん……」
なんだか、ドキドキする。いつもと違う感じの、ドキドキだ。
変な気分なのに、理人くんに触れたくて……そのゴツゴツしていて綺麗な手に、少し触れてしまった。
そうすると理人くんは少し震えて、顔を真っ赤にさせながらこちらを見てくる。
「な、なぁに?どうしたの、珍しいね」
「ご、ごめんなさい……なんか、触れたくて……」
「っ……可愛い」
ぎゅっと抱きしめられてしまった。理人くんの胸のすぐそばに顔があるから、鼓動が聞こえてきて、お互いに緊張していることがよくわかる。
「玲奈、もう敬語じゃなくていいよ、昔みたいにタメ口で話そう」
「わ、わかった……」