キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
突然出てきた“好きな子”という単語に、ついドキッと胸が高鳴ってしまった。

私は、イケメンに弱いのかもしれない……。


「もうからかわないでください!」

「あはは、ごめんごめん」


一個しか歳は変わらないのに、理人様はずっと大人びて見える。

ずっと、世界がちがうと思っていた。こんなに綺麗で、完璧な人の横に私が座っているなんて信じられない。


だけど、住み込みで働かせてもらえてる。給料も良すぎて、家族への負担を減らせるなら、ガタガタ震えてでも頑張りたい。



「じゃあ、理人先輩呼びよろしくね?」

「……わ、分かりました……」

「いい子」


ポンと頭に手を乗せられてしまった。


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