キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「あはは、そんなことしなくていいよ。寝かせたの俺だし」

「り、理人様が運んでくれたんですね……!?本当にありがとうございます……!!」


ぺこぺこと頭を下げていると、床に座った理人様。


「……やっぱり、家でも理人先輩って呼ばれたい。なんなら、理人くんって呼んで」

「……え?」


まさかの言葉にポカンと口を開けていると、両手で頬を包み込まれてしまった。


「……だめ?」

「っ……!」


子犬のようにうるうるした瞳をされて、私の心は完全に奪われてしまう。


「わ、わかりました……理人、くん……」

「ふふっ、ありがとう、玲奈」


ポンポンと頭を撫でられる。そんな理人くんの、優しい手が心地よくて……なぜだか、胸がトクンと音を鳴らしてしまった気がした。


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