キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「もしかして、俺のこと意識してる?」

「へっ!?そ、そりゃしますよ!っていうか風邪ひいちゃいますから服持ってきますね!!」

「待ってよ」


ぎゅっと掴まれてしまった手首は、どこにも行かせないという強い意志を感じる。


「やっと見てくれた」

「っ……!」


それがどんな意味なのかはよくわからないが……私はなぜだか、泣き出したい気持ちでいた。


「理人くんのっ……バカ!!私で遊ばないでください!」


そう言って、パシッと頬を叩いてしまったのだ。




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