キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。

俺も急いで教室を飛び出して、屋上へと向かった。


冷や汗をかきながら、重くなっていく足をどうにかあげて、嫌な妄想をする脳みそを玲奈の笑顔でいっぱいにして一段一段登っていく。


やっとの思いで屋上の扉を開けると、玲奈と見知らぬ男がくっつている様子が目に飛び込んできた。



「れい、な……？」

「り、理人くん！？」


慌てて玲奈がこちらへと近づいてくる。少し焦りながら、気まずそうにこちらを見つめる。


まるで……まるで、誰かに恋をしているみたいな表情をしている。


「玲奈……！！」


気が動転して、玲奈の肩を強く掴んでしまった。


「ひぇっ！？ど、どうしましたか……！？」

「な、なんで……アイツと一緒に」