キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。
「あ、あの、理人くん……」
人の少ない場所なんてもはやなくて、ただトボトボ歩いている彼にやっと話しかけられた。
「どうしたの?」
なんだか、もう全てどうでもいいなんて言わんばかりの顔をしている。
「なんて言ったらいいのか、わからないんですけど……あの、えっと……」
私が言葉に迷っていると、そっと私を下ろした。
そして……周りにたくさん人がいる中、ぎゅっと抱きしめられてしまった。
「玲奈と、ずっと一緒にいたい……そのためなら、なんだってできるから」
消えてしまいそうな儚い声でそんなことを言った彼に、色んな意味で驚いたしまった。