復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
chapter01 唯一の家族
そもそもの始まりは、今から数週間前まで遡る。
まだ粉雪がチラチラと舞っている二月中旬の土曜日、早朝。
海外出張からほぼ1ヶ月半ぶりに我が家に帰ってきた私、橘花逢莉は、勢いよく玄関のドアを開けた。
「ただいま〜!」
「あ、お姉ちゃん、おかえり〜」
パタパタとスリッパの音をさせながら、5歳年下の妹、結愛が奥から出てきた。
「温かいお味噌汁作ったよー」
「わぁ、ありがとう〜。日本食恋しかった〜」
「そうだと思って日本の朝ご飯作ったよ。先に着替えてくれば?」
「うん、ありがとう。じゃあ顔洗って着替えてくるね」
「はーい」
重たいスーツケースはとりあえず玄関に置いたまま、お土産の入ったトートバッグだけを抱えて玄関を上がった。
ダイニングルームに入るとふわりと暖かい空気に包まれる。キッチンからは鮭の焼いている匂いとお味噌汁のいい匂いが漂ってきて、疲れた心と体がホッとする。
卵焼きを作っているのか、結愛が溶き卵を入れて一生懸命フライパンを動かしているのが見える。そんな彼女に小さく微笑みながらリビングルームに向かうと、棚の上に飾ってある両親の写真の前まで歩いた。
結愛が供えたんだろう。淡い色のかわいいチューリップと、どこからか買ってきたのか台湾のお菓子「鳳梨酥」がいくつか置かれている。うちには仏壇というものがないので、これが仏壇の代わりだ。
「お父さん、お母さん。ただいま」
両親の写真の前で、私は静かに手を合わせた。
まだ粉雪がチラチラと舞っている二月中旬の土曜日、早朝。
海外出張からほぼ1ヶ月半ぶりに我が家に帰ってきた私、橘花逢莉は、勢いよく玄関のドアを開けた。
「ただいま〜!」
「あ、お姉ちゃん、おかえり〜」
パタパタとスリッパの音をさせながら、5歳年下の妹、結愛が奥から出てきた。
「温かいお味噌汁作ったよー」
「わぁ、ありがとう〜。日本食恋しかった〜」
「そうだと思って日本の朝ご飯作ったよ。先に着替えてくれば?」
「うん、ありがとう。じゃあ顔洗って着替えてくるね」
「はーい」
重たいスーツケースはとりあえず玄関に置いたまま、お土産の入ったトートバッグだけを抱えて玄関を上がった。
ダイニングルームに入るとふわりと暖かい空気に包まれる。キッチンからは鮭の焼いている匂いとお味噌汁のいい匂いが漂ってきて、疲れた心と体がホッとする。
卵焼きを作っているのか、結愛が溶き卵を入れて一生懸命フライパンを動かしているのが見える。そんな彼女に小さく微笑みながらリビングルームに向かうと、棚の上に飾ってある両親の写真の前まで歩いた。
結愛が供えたんだろう。淡い色のかわいいチューリップと、どこからか買ってきたのか台湾のお菓子「鳳梨酥」がいくつか置かれている。うちには仏壇というものがないので、これが仏壇の代わりだ。
「お父さん、お母さん。ただいま」
両親の写真の前で、私は静かに手を合わせた。