復讐は溺愛の始まり 〜一途な御曹司は愛しい彼女を逃がさない〜
chapter06 救いの手
「小嶋専務、おはようございます」
「お、橘花さん、おはよう」
役員フロアですれ違う役員に立ち止まって挨拶をしながら、デスクのある秘書課へと歩いた。
東儀トレーディングで働き始めて早1週間。このオフィスにも仕事にもだいぶ慣れてきた。
これまで色々な企業に派遣されてきたが、東儀トレーディングは今まで派遣されたどの企業よりも働く環境がいいと言っても過言じゃない。
社員も一人一人がとても優秀で、私がいる秘書課も平均年齢が38歳と皆ベテランの秘書ばかり。それに皆、落ち着いて感じのいい人ばかりで、とてもプロフェッショナル。一緒に仕事をしていて嫌な思いをすることなど全くない。
社長である東儀崇人だが、彼のスケジュールは信じられないほど忙しい。この会社に入って初めて知ったのだが、彼は東儀ホールディングの取締役もしているらしい。
その為、朝から晩まで分刻みのスケジュール。いつも第二秘書の柚葉さんが「これはパズルなのよ」と奮闘しながら彼のスケジュールを調整している。
そんな彼に通訳として何度か会議や社外イベントに随行したことがあるが、はっきり言って彼に通訳は必要ない。彼は少なくとも4ヶ国語は問題なく話せる。
私の仕事といえば、英語で進められる会議や会合で彼の傍に控えてメモをとったり、海外にある現地法人とのハイレベルのミーティングで、英語やまたは日本語が少し苦手な役員の為に通訳をしたり、その内容を他の役員や秘書に共有できるようにドキュメントにしたりしている。
それでもかなりの仕事量で、ミーティングとミーティングの間に議事録を翻訳したり、また次の会議の翻訳の準備でまだ不慣れな業界用語や社内用語の単語を勉強して覚えたりとかなり忙しい。
でも社長としての彼のスケジュールは私以上にハードで、それを何なくこなす彼には驚きというか頭が全く上がらない。
「お、橘花さん、おはよう」
役員フロアですれ違う役員に立ち止まって挨拶をしながら、デスクのある秘書課へと歩いた。
東儀トレーディングで働き始めて早1週間。このオフィスにも仕事にもだいぶ慣れてきた。
これまで色々な企業に派遣されてきたが、東儀トレーディングは今まで派遣されたどの企業よりも働く環境がいいと言っても過言じゃない。
社員も一人一人がとても優秀で、私がいる秘書課も平均年齢が38歳と皆ベテランの秘書ばかり。それに皆、落ち着いて感じのいい人ばかりで、とてもプロフェッショナル。一緒に仕事をしていて嫌な思いをすることなど全くない。
社長である東儀崇人だが、彼のスケジュールは信じられないほど忙しい。この会社に入って初めて知ったのだが、彼は東儀ホールディングの取締役もしているらしい。
その為、朝から晩まで分刻みのスケジュール。いつも第二秘書の柚葉さんが「これはパズルなのよ」と奮闘しながら彼のスケジュールを調整している。
そんな彼に通訳として何度か会議や社外イベントに随行したことがあるが、はっきり言って彼に通訳は必要ない。彼は少なくとも4ヶ国語は問題なく話せる。
私の仕事といえば、英語で進められる会議や会合で彼の傍に控えてメモをとったり、海外にある現地法人とのハイレベルのミーティングで、英語やまたは日本語が少し苦手な役員の為に通訳をしたり、その内容を他の役員や秘書に共有できるようにドキュメントにしたりしている。
それでもかなりの仕事量で、ミーティングとミーティングの間に議事録を翻訳したり、また次の会議の翻訳の準備でまだ不慣れな業界用語や社内用語の単語を勉強して覚えたりとかなり忙しい。
でも社長としての彼のスケジュールは私以上にハードで、それを何なくこなす彼には驚きというか頭が全く上がらない。