恋と首輪
「ハッ」
目が覚めると、自分の部屋の天井が目に入った。
なんだ、夢か。
現実と夢の境目がはっきりしないくらい、リアルな夢だった。
自分の目には涙がたまっている。
「蓮様」
そして横から聞こえる相変わらず心地の良い声。
「…みゆ……?」
俺の手はしっかりと彼女の手に繋がれていた。
これは、現実か?
「何でここに……」
いるはずのない彼女がそばにいる事に、動揺した。
「……蓮様が心配で」
制服の彼女は、学校が終わってすぐ来たんだろう。
「なんか嫌な予感がして、会社に行ってみたら蓮様が倒れたってみんな言ってるから、私が付き添ってました」
「…そっか、」
「体、大丈夫ですか?」
「……うん、なんとか」
寝たからか、腕に繋がってる点滴のおかげなのか、
それとも…みゆのおかげなのか。
理由は、わからないけど体が軽い。
「さっきお医者さんが来てたんですけど、過労だそうです。秘書さんに聞きましたよ、最近ずっと寝ずに仕事してたって。なんでそんな無茶するんですか…」
「さあ、何でだろうね」
寝たら、また母さんの悪夢を見るんだ。
辛いんだよ。
「私の、せいですか…?」
「わかってるなら、何で聞くの?」
君のせいだよ。
全部、みゆを思い出したくないから。
それなのに
「今日私来たの…、迷惑でしたか?」
「うん、迷惑だよ」
またこうやって俺が必要な時に現れて、
またこうやって俺をかき乱す君は、
本当に残忍だ。