私たちの恋風は、春を告げる
「咲茉、どこ行くの?」
玄関で靴を履いていると、お母さんが顔を覗かせる。
「ちょっと外の空気吸ってくる。遠くには行かないし、すぐ帰ってくるから」
お母さんは私の手に持ったプレゼントに気付いたようだ。
「……わかった。気をつけてね」
あとは何も言わずに小さく微笑むお母さんに、私も小さい笑顔を返して、家を出た。
「……寒い」
空は今にも雪が降ってきそうなくらい、分厚く黒い雲が浮かんでいる。
今日は、ホワイトクリスマスかな……