私たちの恋風は、春を告げる
−克雪 こくせつ−
それから1週間後。
私は予定通り数日間の入院をして、本格的な抗がん剤治療を始めることになった。
ベッドに横たわりながら、白い天井を見つめる。
この1週間は、すごく慌ただしい週だった。
お母さんは何度も学校に足を運んで、今後について相談をした。
14歳の私はまだ小児に分類されるらしく、入院するのも小児病棟。
小さな個室に入院することになった私だけど、病院で見かけるのは私よりもずっと年下の子たちばかり。
自分が最年長だったりして。