果実と恋のバスケット
私の頭の中に、ミカンくん、レモンくん、ブドウくん、イチゴくんの顔が浮かぶ。
そして、目の前のリンゴくんの表情を見る。
彼らは本当に人間にそっくりだと思う。
浮世離れした美しさを持つけれど、その姿かたちは人間そのもの。
私も不思議な力を見たりする前は、あんまり信じられなかったくらいだ。
私は少し考えて、ゆっくりと口を開いた。
「不思議だな、とは思うよ。けど、あんまり人間と変わらない気がする」
「へぇ…不思議、かぁ…」
リンゴくんは驚いたように少し目を見開いてから何度か頷いた。