果実と恋のバスケット
「…初めてなんだ。5人同時に生み出されるなんてこと。それに、オレもあいつらと同列に扱ってくれたこと。…『アプリコット』に、人気の檸檬の商品がたくさんあったこと」
最後の言葉で、彼の瞳がすっと細められる。
そこに刺々しさはなく、我が子を慈しむような優しい感情が満ちていた。
「…レモンくん」
私は意を決して、レモンくんに声を掛ける。
「私には…私にも、『アプリコット』にも。レモンくんは、“檸檬”は必要不可欠だよ。絶対に」
「…ありがと」
「それにきっと、ミカンくんたちにも。」
「は?」