果実と恋のバスケット



それだけイチゴくんの言葉は迫真で、真剣で…言葉を詰まらせるには、十分だった。






イチゴくんは畳み掛けるように私の手を取る。





イチゴくんは、なにか話すときに手を取るのがクセなんだな、と、今じゃないのにそう思ってしまう。






「ねえ、アンズちゃん。ボクはね…可愛いものが、大好きなの。だからボクが大好きだし…ううん、そうじゃなくて…」




モゴモゴと口を動かしながら、イチゴくんは言葉を探しているように瞳を彷徨わせ、少ししてからしっかりと私を見た。



甘い苺色の瞳が、力強い光を持って私を見据える。






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