クリスマスには甘い予約を
「だって昨日、榛名さんが予約がって言ってたから……」
「ああ、お客さんとの昼の会食の予約だよ」
「え!?」
「大変だったよ、話題の店で食事したいとか言われてさ、二十四日に空きはないってお店に断られたんだけど、必死に粘ってVIP用にとってあったらしい枠にねじ込ませてもらった」
「仕事の会食……」
私は目を白黒させた。
失恋したと思って昨日泣いた私はなんだったの。
「そんなはぐらかしてばっかり、嫌なら嫌って言ってくれよ」
鈴橋くんは恥ずかしそうに頭をがりがり掻いて言う。
「はぐらかしてるわけじゃなくて……」
「もう先輩から誘われちゃったりしてる!?」
「先輩から?」
「先輩が言ってたんだ、イブにお前を誘おうかなって、だから俺はその前にって思って」
私はびっくりして鈴橋くんを見つめる。心なしか顔が赤い気がする。
「で、OKなわけ?」
「……うん」
私はかろうじてそう返事をした。
「やった、じゃあまた連絡するからな!」
彼は私の背中をばん! と叩いてスキップするかのように歩き去っていった。
「いったあ……」
私は背中に手を回してさすりながらその後ろ姿を見送る。
どうしても浮かれてしまう気持ちを抑えられない。
私のスマホに、彼からの初めての私信が届きそうだ。
終
「ああ、お客さんとの昼の会食の予約だよ」
「え!?」
「大変だったよ、話題の店で食事したいとか言われてさ、二十四日に空きはないってお店に断られたんだけど、必死に粘ってVIP用にとってあったらしい枠にねじ込ませてもらった」
「仕事の会食……」
私は目を白黒させた。
失恋したと思って昨日泣いた私はなんだったの。
「そんなはぐらかしてばっかり、嫌なら嫌って言ってくれよ」
鈴橋くんは恥ずかしそうに頭をがりがり掻いて言う。
「はぐらかしてるわけじゃなくて……」
「もう先輩から誘われちゃったりしてる!?」
「先輩から?」
「先輩が言ってたんだ、イブにお前を誘おうかなって、だから俺はその前にって思って」
私はびっくりして鈴橋くんを見つめる。心なしか顔が赤い気がする。
「で、OKなわけ?」
「……うん」
私はかろうじてそう返事をした。
「やった、じゃあまた連絡するからな!」
彼は私の背中をばん! と叩いてスキップするかのように歩き去っていった。
「いったあ……」
私は背中に手を回してさすりながらその後ろ姿を見送る。
どうしても浮かれてしまう気持ちを抑えられない。
私のスマホに、彼からの初めての私信が届きそうだ。
終


