もっと、キミと


「どうしたんだろう。僕、ちょっと廊下を」


佐倉くんが、廊下を見に行こうとしたらバン!と勢いよく教室のドアが開いた。


鼻息荒く、肩で息をしているのは担任だった。


「白鳥! 教室へ帰るぞ!」


私を見つけた途端、ギロリと睨みつけ私の前まで来た。


背が高く、筋肉質な先生でコワモテ。


威圧感があり、萎縮してしまった。


「っ……」


驚きと恐怖で声が出なくなってしまい、その場で固まると間宮先生が間に入った。


「いい加減にしてください! 職員会議でも申し上げましたし、保健室登校のことは校長から許可を頂いてます!」


「間宮先生……アンタには関係のないことでしょう!? これは、俺のクラスの問題だ! 部外者が口を挟むな!」


「先生が解決できてないから、私が提案したんです! もう、白鳥さんとは部外者ではありません!」


大人が感情的になって怒鳴り合っている姿は、初めて見た。


そして、間宮先生の勇ましさに惚れ惚れした。


担任は、四十代後半くらいの体育教師で、野球部の顧問をしている。


野球部からはもちろん、他の生徒からも恐れられている存在。


そんな人に、ひるむことなく立ち向かっているのだ。


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