初めての恋のお相手は
「…」

「……まぁ、なんだ。応援するぞ」



その場に残された私とスグリさん。


スグリさんは
思春期の娘を相手にする父親のように

私から少し離れた場所で
こほんと咳払いをした後
目を逸らしながら、そんな言葉を私に向ける。



「…」



私は、何も言葉を返せず
ただ、真っ赤になって固まったまま。



動揺と、戸惑いと、恥ずかしさと


自分では処理できないほど
たくさんの気持ちに襲われて


ただ、ただ、困り果てていた。
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