初めての恋のお相手は
「楸ちゃんより先に
祠堂さんが告白しそうな勢いだけど」

「…」

「そうなったら、楸ちゃんはどうする?」

「………私は…」



もし、本当に

祠堂さんが私に特別な感情を
抱いてくれていると言うなら

それは、とても、嬉しいことだと思う。
あんなに優しい人に想われて、幸せだと思う。


だけど、同時に、私なんかがって思う。

人としての軸が違いすぎて
不つり合いだと感じてしまう。


あの人には、もっと、お似合いの相手がいる。

私なんかより、ずっと
あの人を幸せにしてくれる相手が。


……私は、自信がない。


誰かを幸せにできる自信が、ない。


貰ったものと同等のものを
相手に与えることができない。


自分のことでいっぱいいっぱいなのに
誰かを支えることなんてできない。
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