帰り道に 妹を拾いました1

〜最後の問題〜

後思い付く問題といえば親の協力を借りることくらいだと思う。
最後の最後で一番大事で一番大変な問題が残ってしまった事に溜め息一つして女の子、改め智乃と一緒に家に帰るこ とにした。
･･･多分、帰るの遅くてお母さん怒ってるだろうな...。
怒られるのを覚悟して家に向かった。
帰り道、何気ない会話をしていたら本当の兄妹のように仲良く話すことができるようになっていた。
そんな所でいつの間にか家に到着した。

しかし…、どう説得しようか...と 悩んでいると、
智乃が「私に任せて!」と言うのでちょっと心配だがここは任せることにした。

家の扉を開けて、二人で大きな声で
「ただいま〜!」と叫びお母さんの元へ向かった。
いつもなら僕一人で帰ってきているが、今日は二人で帰ってきているため、やはりお母さんは戸惑っていた。

「この子…、誰なの?」と聞いてきた。
それはそうだろう。知らない子がいきなり家にきたのだ。するとチノが
「私…、帰るお家がないんです…っ。
お願いします!この家に置いてもらえませんかっ!」
と、いきなりお願いし始めた。
うん。びっくりしたよ。
ちょーっとびっくりしたよ、うん。
何をするかと思えば真正面から頼み込むとは思わないじゃん。すると、
「可哀想な子…。こんな所で良ければ居て良いよ」
とお母さんは答えた

うん…、今日は何回驚かされればいいんだろう...。
しかしよく考えてみればそう簡単に認めてもらえないはずだと思うのだが…

なのに、こんな簡単に認めてくれるのはおかしい気もするが…、とりあえず大変な問題が解決して一安心した。
これから智乃と暮らしていく準備をしていこう…。
「これから大変になるぞ…」
これから訪れる新しい暮らしにふと、笑みがこぼれていた。