波間に揺れる白い星
恭介は砂浜に腰を下ろし、美咲の手に乗った小さな貝殻を見つめていた。
波が寄せては返すたびに、二人の足元を濡らしていく。
「ねえ、恭介くん。」
「ん?」
「さっきの話、本当に褒めてるんだったら、ちょっと嬉しいかも。」
美咲は砂浜に描いた何かの模様を指でなぞりながら、ふっと笑った。
その笑顔は柔らかかったけれど、どこか儚げだった。
「本気だよ。」
恭介は真剣な声で答えた。
メニュー