【短編集】あなたのおかげで今、わたしは幸せです
「……え?」


 アメリーは思わず目を見開き、エズメのことを見つめ返した。


「わたくし、知っているのよ。あなたがわたくしのお兄様を好きだってこと。だからこの屋敷に通っているのでしょう? たった一人になっても、わたくしのお茶会に出席するのでしょう?」

「そ、れは……」


 違う――とは即答できない。エズメはアメリーをにらみつけながら、勢いよく立ち上がった。


「帰って! もうこの屋敷に来ないでちょうだい!」

「けれど、エズメ様……」

「帰ってって言ってるの!」


 エズメはそう叫ぶと、アメリーを残して行ってしまう。


「エズメ様……」


 すっかり怒らせてしまった。しかし、どう対応するのが正解だったのだろう? アメリーはシュンと肩を落とした。


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