【短編集】あなたのおかげで今、わたしは幸せです
「――あなたがラブ様?」
神殿に戻った二人は、とある人物から呼び止められた。
まばゆい金の髪に緑色の瞳、女神もかくやという美しさを誇る女性で、名をステラという。これまで聖女の可能性が一番高いと期待されてきた女性だ。かたわらには、彼女のお目付け役である聖騎士ラウルが控えていた。
「――なんの御用ですか? ステラ様」
ラブがこたえるより先に、リアムが言う。彼はラブを後ろにさがらせると、ステラたちをじっと見つめた。
「いえね、最近本物の聖女が現れたんじゃないかって噂になっているって聞いたから、顔を拝みに来ましたの。なんというか……至って平凡な方なのね」
その瞬間、リアムがムッと顔をしかめる。と同時に、ラブは満面の笑みを浮かべた。
「わたしが聖女? まさかまさか! ステラ様のほうがよっぽど聖女っぽいですよ。まさに神から愛された美貌って感じ? そういうの、わたしにはありませんもの。ねえ、リアム様」
「そうですね」
「……そこは否定してほしかったです」
自分で話を振っておきながらシュンと肩を落とすラブに、リアムは思わず目を細めた。
神殿に戻った二人は、とある人物から呼び止められた。
まばゆい金の髪に緑色の瞳、女神もかくやという美しさを誇る女性で、名をステラという。これまで聖女の可能性が一番高いと期待されてきた女性だ。かたわらには、彼女のお目付け役である聖騎士ラウルが控えていた。
「――なんの御用ですか? ステラ様」
ラブがこたえるより先に、リアムが言う。彼はラブを後ろにさがらせると、ステラたちをじっと見つめた。
「いえね、最近本物の聖女が現れたんじゃないかって噂になっているって聞いたから、顔を拝みに来ましたの。なんというか……至って平凡な方なのね」
その瞬間、リアムがムッと顔をしかめる。と同時に、ラブは満面の笑みを浮かべた。
「わたしが聖女? まさかまさか! ステラ様のほうがよっぽど聖女っぽいですよ。まさに神から愛された美貌って感じ? そういうの、わたしにはありませんもの。ねえ、リアム様」
「そうですね」
「……そこは否定してほしかったです」
自分で話を振っておきながらシュンと肩を落とすラブに、リアムは思わず目を細めた。